ミントと地下茎

この記事は地下茎の役割についての解説です。

地下茎を持つ植物としてミントを用います。

ミントは増えすぎるから注意しろよー! いいねー!?

ミントの強さの秘密

この写真はそこらへんの草です。

この「そこらへんの草」ですが、これって実はミントなんですよ。

写真では伝えられないけれど、とてもいい香り。

1本摘んで、持って帰って植えれば、すぐに根を張って育ちます。

もし庭にミントを植えたなら、育てやすさにビックリするでしょう。

その年の庭にはミントが栄え、風が吹くたびいい香りに包まれて、幸せな一年になるかもしれません。

冬には枯れてしまいますが、翌年の春、ミントはまた芽をだします。

「ミントたち、帰ってきてくれたんだね」

再会をよろこび、もう一度ミントとの一年がはじまります。

楽しいのはこのあたりまでです。

冬には枯れてしまうミントですが、翌年も、翌々年もミントは芽を出し、旺盛にどんどん茂っていきます。

「さすがに増えすぎやろ」

気づいたときにはもはや、庭からミントを駆除することは難しくなってしまいます。

ミントの強さの秘密は地下で伸びた茎、地下茎(ちかけい)です。

ミントは鉢植えしろ!

地下に茎を張り巡らすのなら、鉢に植えれば鉢以上に増えない。

と、思うでしょう?

ミントは小さな白い花をつけます。

花はやがて種を実らせ、こぼれた種は芽を出します。

種となって鉢から飛び出したミントは、同じように増えすぎるくらい増えてしまうというわけ。

田吾作「オラんちは庭とかないんで心配ナシ」

庭も畑もない筆者には杞憂だったようです。

そこらへんに生えているミントは、そのまま食べてもいいけど、犬や猫なんかのフンに晒されてますからね。

拾ってきて育てて、安心して食べられる感じにします。

地下茎がはみ出している

筆者はベランダ栽培なので、小さな小さな鉢に植えています。

鉢が小さすぎて、地下茎が地中から飛び出してしまいました。

もし飛び出した先に土や、別の鉢があれば、そこで根を張ります。

地下茎とは地下を這うように伸びる、写真の通りのものです。

それにしてもこの地下茎、何なんでしょうか?

地下茎も、マロすけも、眠りのプロ

マロすけは人生のほとんどを寝て過ごします。

春夏秋はお母さんに100円もらって、そこらへんでおやつを買うなど、少しは活動しますが、冬はフトンから出ません。

寒い冬は生き物にとって、つらい季節です。

冬の間、ミントの鉢は土が見えるばかりで、少しも緑色のものはありませんでした。

ところが暖かい春になると、ミントは芽を出し、葉を広げます。

「え? おまえ、いたの?」

ミントやマロすけ(筆者)がよく言われる言葉です。

ミントは冬の間、寒すぎて生きられない地上部分を枯らし、温かい地中で暮らしていたのです。

地中は居心地が良いですからね。

しかしミントもマロすけも、ずっと寝ているというわけにはいきません。

春になり、温かくなったので、ミントは光合成をしに地上へ出てきたのです。

本当はずっと地中で暮らしたいんじゃないかな? と筆者は邪推するんだけど、ミントが地上に出てくるのも、マロすけみたいな変わり者がフトンから起き出して外出するのも、すべては春の陽気のせいなんですよ。

地下茎は茎なので、芽と根を生やす

地下茎は地下を進むので、ドリルのような形をしています。

写真で地下茎を確認してみてね。

節があって、葉が出ています。

地下茎の先端は地中を進みやすい形をとっていますが、地上に伸びればやがて普通のミントの葉になります。

さて、この不思議な地下茎ですが、みんながよく知っている、おなじみの地下茎もあるんですよ。

それはアスパラガスです。

アスパラガスは地上へ出てきたばかりの地下茎で、まだドリルの形をしています。

もしアスパラガスを収穫せずに、そのままにしていると、アスパラガスはドリルの形を崩し、葉を広げます。

するともう、口にする見たことのあるアスパラガスの形ではなく、モヤモヤっとした葉の植物になります。

「なーんだ。地下茎って、食べたことあったわ」

ミントの強さの秘密とは、あるときは我々のよく知る姿の葉を広げたミント、そしてまたあるときは地中に生きるドリルというわけです。


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