アゲハチョウの幼虫は、レモン、ライム、ミカン等、柑橘類の植物の葉を食べて育ちます。
柑橘類を栽培すれば、嫌と言うほどアゲハチョウが来るでしょう。
もしもアゲハチョウが好きならば、柑橘類を栽培すれば良いのです。
この記事では柑橘類の栽培と、アゲハチョウについて解説します。
もくじ
ライムの葉が食べられている
この写真はライムの葉です。
虫に食べられたあとがあります。
この食べ方、どうやら葉のふちから食べ進んだようです。
あたりを探してみましょう。
葉に小さな虫がついていました。
アゲハチョウの幼虫です。
これは卵からかえったばかりの1齢幼虫です。
人間は1年に1歳ずつ年をとりますが、アゲハチョウは脱皮するごとに1歳と数えます。
ライム、レモン、ミカンの木から、大量の卵が発見される
卵がいくつも見つかりました。
採取して、プラスチックのケースに入れておきました。
もしもアゲハチョウを育てたいと考えるなら、卵は木の葉に産み付けられたそのままにしておくほうがいいでしょう。
しかしミカンやレモンの実を収穫しようと考えるなら、卵を取り除いて食害から防除する必要があるかもしれません。
放置していた卵が幼虫になっている
いつの間にか卵がかえったようです。
黒い虫はどこへも逃げ出さず、ケースのふちを行きつ戻りつしています。
筆者はライムの葉がふちから食べ進められていたことを思い出しました。
もしかすると彼らの食事のマナーはふちから食べ進むことなのかもしれません。
さらに、卵の抜け殻がどこにも見当たりません。
アゲハチョウは卵からかえると、まず自分の卵の殻を食べることが知られています。
昆虫は「そうしたほうが良い」ということを、誰にも習うことなく本能で知っているのです。
それを人間が見て、卵の殻を食べるのは栄養補給のためだとか、外敵から隠れるためだとか、人間にも納得できる理由を探したりします。
今回のように、卵が葉の上からクッキーの空きケースの中へ移された場合には、栄養補給に役立ったのかもしれません。
マロすけ、蝶に心を奪われる
レモンのまわりを頼りなく漂う蝶。
左右上下を迷うように飛んで、どちらへ行くのか見当もつかぬ。
蝶は図鑑に載ったものではなく、飛ぶ姿こそが舞うようで美しいのでおじゃる。
アオムシ探しクイズ
上のレモンの木の写真には、アオムシが隠れているよ。
どこにいるかわかるかな?
筆者は虫が苦手なので、至近距離でアオムシを見つけたときには肝をつぶしました。
上のアオムシは4齢幼虫、下のアオムシは5齢幼虫です。
4齢幼虫までは黒い色をしていて、鳥のフンに擬態していると言われています。
5齢幼虫は終齢幼虫とも呼ばれ、この次はサナギになります。
5齢幼虫は食べる葉の量がとても多いので、植物にとっては負担が大きくなります。
これがアオムシだ
春から夏の間中、何度でも卵は産み付けられます。
1~2ヶ月で卵は蝶になり、また卵を産みます。
やがて暖かい季節が過ぎ去って、秋ごろサナギになったアオムシは、サナギのまま越冬し翌年の春に蝶になります。
ミカンを食べるには蝶を除かねばならず、蝶を愛でるにはミカンを諦めねばなりません。
ミカンを食べるということはそのぶんアオムシが蝶になれないということで、蝶を愛でるということはそのぶん植物が損傷を受けたということなのです。
えっ ショック
なおこのアオムシの記事は動画版もあります。